シェルの木なんて、まるでベニヤ板みたいだったし、ハイハットなんか、強く踏むと「おちょこ(※)」になってしまうという、すさまじいシロモノでした。
それでも、僕はその廉価版ドラムを、シェルの内側に塗装したり、EVANSのヘッドを張ってチューニングしまくって『ロックンローラー(改)』にして、ドラムを始めてから7年間、ずっと使い続けてました。
でも、さすがに、パワーが無いのはどうしようもなくて、ライブハウスに出るようになった18歳の頃、現在も愛用している『70年代Ludwig402』を手に入れたあと、スネアだけは売っちゃったんです、友人の知り合いの女子高生(当時)に、5000円で。
|
※ 「おちょこ」=強い風に吹かれて、カサが「バサッ」とひっくり返ってしまうことがありますよね。あの状態です。
|
ところが、なんというのかなあ、タイトルに書いたように、ロックンローラー・スネアは、僕のドラム人生における出発点であり、だんだん上手くなっていく過程を一緒に過ごしてくれた「幼ななじみ」の楽器だったわけで、知らず知らずのうちに、その音は、僕の身体に馴染んでたんです。
確かに、Ludwigの402は、ローピッチでも、ハイピッチでも、どんなジャンルでも「なんとかなる」非常に使いやすい楽器なんですが、あの、ロックンローラー・スネアと同じ音は、どうしたって出ないわけで…。
| ☆ちなみに、『ロックンローラー(改)』の音(MP3)が、17才頃録音したテープに残ってました。
☆こちらは、スネアだけ402でガッド風のチューニングにした『ロックンローラー(改)』の音(MP3) クラッシュの音は「謎の3000円16インチ」です。19才頃。
|