この練習法が最重要な理由は、スティックコントロールの基本部分が、これだけで、ほぼ身に付くからです。(*4)
まずは、リバウンドの適切な使い方が身に付きます。
指一本でスティックを動かす場合、振り上げる事が出来ないので、スティックを高い位置に戻すには、リバウンドを使うしかないからです。
次に、指の適切な使い方が身に付きます。
使う関節、曲げる角度、動かす距離にいたるまで、それぞれの指ごとに、練習しているうちに、自然に調整されます。
それから、グリップの支点位置と、その部分にかける圧力が適正化されます。
スティックの位置がズレていってしまう場合は、支点位置にかける指の圧力が弱すぎ、スティックがスムーズに動かない場合は、圧力が強すぎ。その中間が適正値です。
さらに、手首の位置が適正化されます。
指を動かす方向が適正化される事で、手首を無理に外側に曲げる必要がなくなるので、自然な状態の手首のままで、ストロークできるようになります。
そのうえ、手首と前腕部の脱力が身に付きます。
ストロークの大部分が、一瞬の指の動きだけで行えるため、手首や前腕部を力ませる必要がないからです。
これだけの効果が、たった一つの簡単なエクササイズで得られる方法、それが、フィンガーコントロールなのです。
上手くなりたいなら、やらない手はないと思いませんか?
(※この動画のアップにより、旧『フィンガーストローク』の動画は
有用性が薄れた事と、混乱を招かないために、削除しました)
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*4 「指のチューニング」的な効果もあるので、グラッドストーン奏法の「補助練習」としてや、練習や本番前の「ウォームアップ」にも最適で、「ジャーマングリップで指が上手く使えない」場合も、今回の動画のやり方で解決出来ます。
※日本式フィンガーコントロール?
「フィンガーコントロール」と聞いて、指を「握り締める」動きで、ペチペチとスティックを手の平に当てる練習法を思い浮かべた人は少なくないと思います。
あの、「いんちきフィンガーコントロール」が、なぜ日本に浸透してしまったのかは謎ですが、そのせいで、“本当の”フィンガーコントロールが普及しなかった事こそが、日本のドラマーのテクニックレベルを、長い年月停滞させていた最大の原因だと、僕は考えています。
逆に、欧米のドラマー達が、体格や筋力に恵まれているのに「力任せ」に叩く人が少ないのが不思議でしたが、フィンガーコントロール練習を通じて「スティックはリバウンドを使って動かすもの」だと理解している事が分かれば、なるほど・・・と
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