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★ “本当の”フィンガーコントロール(中級者以上対象)


欧米のドラムコー等では「スティックを初めて持ったその日に最初にやる練習」として知られているもの(*1)で、ハイテクニックなドラミングを行うために不可欠な練習法です。

なぜなら、ドラムのスティックは、日本太鼓のバチのように「握って振る」ものではなく、「指でコントロール」するものだからです。日本では、ここを間違っている人が多すぎます。

簡単な8ビート程度なら叩けても、速いテンポや、複雑なフレージングになると全然対応出来ないという人は、指のコントロールが出来ていないのです。(*2)

短時間の練習で、高い効果が得られますので、中級以上の人は、ぜひ身につけてしまって下さい。
 (※今回の動画は、ジャーマングリップでのやり方です)



*1 石川直氏が、教則DVD『MR』で、グリップや構えの説明の後に、最初のエクササイズとして紹介、実演しています。
 初見の時は「いきなりここから始めてしまうのか!」と驚きましたが、<リバウンドの強いマーチング用のスネアドラムでルーディメンツを演奏する>のが目的なら、非常に合理的なやり方ですね



*2 指のコントロールが出来ていないと、ルーディメンツも全然出来ません。
 だから、ドラムコーでは、フィンガーコントロールが<最初の練習>なのです



↑に動画が表示されない場合、こちらをクリックすれば動画が見られます


くれぐれも、手首で叩いてしまわないように注意して下さい。せっかくの練習が無意味になってしまいます。(*3)

手首は脱力したまま、指一本だけで、バスケットボールのドリブルのように、打面の上でスティックを「弾ませる」のです。

この時、スティックが手の平に当たる場合は、指の力が強過ぎるか、大きく動かし過ぎているという事です。

スティックを打面に向けて送り出したら、すぐに指の力をゆるめ、リバウンドして戻って来るスティックを、指が邪魔しないようにして下さい。

指が動いてから、スティックが打面に当たるまでの時間と、打面から指に戻って来る時間が、ほぼ同じなら、うまく指の力を抜くことが出来ている証拠です。



*3 指が動いた結果、脱力された手首が「つられて動く」のなら問題ありません。
 動画でも、その動きは抑制していませんので、「手首で打ってるじゃないか!」と言う人がいるかも知れませんが、動画をスロー再生して頂ければ、手首より指の方が先に動いているのが確認出来ます。疑い深い方はどうぞ(笑)


この練習法が最重要な理由は、スティックコントロールの基本部分が、これだけで、ほぼ身に付くからです。(*4)

まずは、リバウンドの適切な使い方が身に付きます。

指一本でスティックを動かす場合、振り上げる事が出来ないので、スティックを高い位置に戻すには、リバウンドを使うしかないからです。

次に、指の適切な使い方が身に付きます。

使う関節、曲げる角度、動かす距離にいたるまで、それぞれの指ごとに、練習しているうちに、自然に調整されます。

それから、グリップの支点位置と、その部分にかける圧力が適正化されます。

スティックの位置がズレていってしまう場合は、支点位置にかける指の圧力が弱すぎ、スティックがスムーズに動かない場合は、圧力が強すぎ。その中間が適正値です。

さらに、手首の位置が適正化されます。

指を動かす方向が適正化される事で、手首を無理に外側に曲げる必要がなくなるので、自然な状態の手首のままで、ストロークできるようになります。

そのうえ、手首と前腕部の脱力が身に付きます。

ストロークの大部分が、一瞬の指の動きだけで行えるため、手首や前腕部を力ませる必要がないからです。

これだけの効果が、たった一つの簡単なエクササイズで得られる方法、それが、フィンガーコントロールなのです。

上手くなりたいなら、やらない手はないと思いませんか?

(※この動画のアップにより、旧『フィンガーストローク』の動画は
 有用性が薄れた事と、混乱を招かないために、削除しました)


*4 「指のチューニング」的な効果もあるので、グラッドストーン奏法の「補助練習」としてや、練習や本番前の「ウォームアップ」にも最適で、「ジャーマングリップで指が上手く使えない」場合も、今回の動画のやり方で解決出来ます。







※日本式フィンガーコントロール?

「フィンガーコントロール」と聞いて、指を「握り締める」動きで、ペチペチとスティックを手の平に当てる練習法を思い浮かべた人は少なくないと思います。

 あの、「いんちきフィンガーコントロール」が、なぜ日本に浸透してしまったのかは謎ですが、そのせいで、“本当の”フィンガーコントロールが普及しなかった事こそが、日本のドラマーのテクニックレベルを、長い年月停滞させていた最大の原因だと、僕は考えています。

 逆に、欧米のドラマー達が、体格や筋力に恵まれているのに「力任せ」に叩く人が少ないのが不思議でしたが、フィンガーコントロール練習を通じて「スティックはリバウンドを使って動かすもの」だと理解している事が分かれば、なるほど・・・と


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