チューニング上手すぎ! ドラムの「音そのもの」で衝撃を受けたのは、1980年代前半のガッドを聴いた時以来ですよ。
そして、プレイ自体も、文句なく素晴らしい。
フレージング、音色、ダイナミクス、グルーヴ、展開…。
セットされている楽器が、すべて「適材適所」に無駄なく使われて、一分のスキも無い、見事に緻密なドラミング。
トリッキーな手法や、耳慣れないフィルも、すべてが「音楽的」で、けっしてオーバープレイにはならない。素晴らしすぎ!
さらに面白いのは、プレイの中に、何人もの過去の名ドラマー達の姿が見え隠れすること。
スティーヴ・ガッド、デイヴ・ウェックル、ヴィニー・カリウタ、ジェフ・ポーカロ、デニス・チェンバース、サイモン・フィリップス…。
1980〜90年代の名ドラマー達の「美味しい所」を凝縮したようなプレイは、かつて僕が夢想した「理想のドラムプレイ」そのもので、もう、すっかり、ギャビン・ハリソンにぞっこんです。
ところが、その後調べてみたら、意外な事に、ギャビン・ハリソンのキャリアは非常に長く、約30年に渡って、第一線で活躍し続けて来た事が分かりました。(*3)
しかも、若くはないと思ってけど、なんと、同世代だった(笑)。
なるほど、上記した人達の影響を強く感じたのも、僕の理想に物凄く近い演奏だったのも、非常に納得出来ました。
最高のテクニックと、美しい音色、精密で滑らかなグルーヴと、多彩な表現力を兼ね備えた、ギャビン・ハリソン。
今、まさに旬。そして、今後の活躍に超期待なのです。
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