それにしても、その後もずいぶん、色々なドラマーの教則ビデオを買って来ましたが、ポーカロが唯一残した、この作品は、最も優れたドラムの教則ビデオだと思っています。(*2)
たった30分だけど、全く無駄が無く、初心者からプロまで得るものがあり、何より、デモ演奏のすべてが素晴らしい。
(他の教則物では、たびたび見られる「おっと…」というミスが全くない!)
インタビュアーを用意せず、必要最小限に抑えた「喋り」の内容からも、ポーカロの教則が「作らされた」ものではなく、本人が「観る側の視点に立って」作ったものだと強く感じますし。
こうして、ようやくポーカロの良さが分かった僕は、改めて、ポーカロが参加したアルバムを探して聴き返すようになったわけですが、聴けば聴くほどポーカロが好きになるんですよね。
何が良いって、余計な自己主張をせず、常に楽曲第一でプレイしていた事ですね。そして、ここぞ!という時には、ドカーン!と爆弾を落とす。それがまたカッコイイ。
それに、良い時と悪い時の差が非常に少なくて、歌物はもちろん素晴らしいし、フュージョン系となれば、バリバリに攻撃的なプレイも楽々こなすし、ジャンルを問わずに、曲を気持ち良くグルーヴさせる事に関しては、この人の右に出る人はいないんじゃないかと思います。
しかし、そうやって、ポーカロが好きになってきた矢先に、あの突然の訃報…。38歳。若すぎますよ。本当に活躍するのは、これから…と思っていたのに…。
でも、彼が遺した演奏から学べるものは、とても多いと思います。参加作品は沢山ありますし、名盤が多いですから、今まで注目してなかったという人も、ぜひ、聴いてみて下さい。
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