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★ 惚れた楽器は売っちゃダメ:その4「Leedyとの出会い」


上品なパールホワイトのカバリングに、内巻きの優雅な曲線を持ったフープ、印象的な深いブルーのロゴプレート、そして、至極シンプルなラグとストレイナー…。

某スタジオで初めて見たLeedyは文句なしに僕好みでした。「ラジオキングみたいな感じなんだけど、叩いてみる?」とオーナー。手に持ってみると実に軽くて、これまた僕好み。

叩いてみて驚いたのは、初めてのスネアなのに懐かしい感じがしたこと。リバウンドの感じも、ロールした時の反応も、すっごく良く知ってる気がする…。けれども、なぜ「懐かしい」と感じたのか、その理由までは分かりませんでした。

それが分かったのは、久しぶりに、昔のデモ・テープを引っ張り出して聴いていた時のこと。ドラムを始めたばかりの頃の音源に、あのロックンローラースネアの音が入っていたんです。

「そうか! Leedyの音が懐かしかったのは、この音とソックリだったからなんだ…」 Leedyと出会ってから、数週間後のことでした。

もちろん、Leedyの方が断然パワーがあるし、音色は上品、反応も繊細です。でも、6本ボルトで深さが5インチ前後という仕様が似ているためか、基本的な音色の傾向やタッチの反応はソックリなんです。

これはまさしく、幼なじみだったあの子が、すっごくキレイになって再び目の前に現れたようなもので、僕はどうしてもLeedyが欲しくなって「もし、このスネアを売りに出すことになったら、ぜひ僕に譲って下さい!」とオーナーに頼みこみました。

そして、Leedyが僕の手元に来るまでに時間はかかりませんでした。某スタジオでは、Leedyはまったく不人気で、誰も試奏すらしようとしなかったからです(苦笑)。

まあ、今どき、初心者向けのスネアでも8本ボルト以上が当たり前ですから、6本ボルトのスネアなんて、見向かれもしなくても不思議はありません。「こいつの良さが分かるのは、俺だけさ」ってね(笑)。

家に持ち帰って、セットに入れて叩いたら、ますます気に入ってしまいました。ラディックの402よりもパワーがあるし、リムショットの乾いた音は、ビートルズ初期〜中期のリンゴみたいな感じで、2拍4拍を叩いてるだけで気持ち良い!

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Leedy ロゴプレート
知る人ぞ知る、シカゴの老舗

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それにしても、1960年代で6本ボルトという仕様は、おそらく、Leedyの中でもエントリーモデルのスネアで、一般的にはまったく注目されないものでしょう。型番すら分からないし…。(本体にも記載がない)

でも、僕にとっては本当に「特別」なスネアですから、たとえ一般的な評価がどうでも、今後どんなに良いスネアと出会うことがあっても、このLeedyを手放す気はありません。ある種、運命的な出会いだったと思ってますから(笑)。

さて、長くなりました。最後まで読んで下さった方、お疲れ様でした&ありがとうございます! どうぞ、あなたにも、楽器との“幸せな出会い”がありますように!

「お〜い、幼なじみ“本人”の、ロックンローラー・スネア(改)は、結局、元女子高生に売ったままなんでないかい? いいのか?それで…。 お〜い……」


2007/7/8追記:Leedyの出生が判明!
Shop CANOPUS ONLINE様のご好意により、このスネアは、Leedy社を買収したSlingerland社が、1960年代に販売していた"Deluxe Student Model"と同じパーツを使って、セカンドブランドであるLeedyから販売されたものと分かりました。
 ラグだけはLeedy製ですが、フープには、Slingerland社独特の“スティックセイバー・フープ”、ストレイナー・スイッチには“Rapidストレイナー”が使われてます。
 もし、胴の仕様も同じだとすれば、一番外側だけマホガニーの3plyメイプル(レインフォースメント付き)という事になります。
 なるほど、某スタジオのオーナーが「ラジオキングみたいな感じ」と言ったわけです。
その3
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