上品なパールホワイトのカバリングに、内巻きの優雅な曲線を持ったフープ、印象的な深いブルーのロゴプレート、そして、至極シンプルなラグとストレイナー…。
某スタジオで初めて見たLeedyは文句なしに僕好みでした。「ラジオキングみたいな感じなんだけど、叩いてみる?」とオーナー。手に持ってみると実に軽くて、これまた僕好み。
叩いてみて驚いたのは、初めてのスネアなのに懐かしい感じがしたこと。リバウンドの感じも、ロールした時の反応も、すっごく良く知ってる気がする…。けれども、なぜ「懐かしい」と感じたのか、その理由までは分かりませんでした。
それが分かったのは、久しぶりに、昔のデモ・テープを引っ張り出して聴いていた時のこと。ドラムを始めたばかりの頃の音源に、あのロックンローラースネアの音が入っていたんです。
「そうか! Leedyの音が懐かしかったのは、この音とソックリだったからなんだ…」 Leedyと出会ってから、数週間後のことでした。
もちろん、Leedyの方が断然パワーがあるし、音色は上品、反応も繊細です。でも、6本ボルトで深さが5インチ前後という仕様が似ているためか、基本的な音色の傾向やタッチの反応はソックリなんです。
これはまさしく、幼なじみだったあの子が、すっごくキレイになって再び目の前に現れたようなもので、僕はどうしてもLeedyが欲しくなって「もし、このスネアを売りに出すことになったら、ぜひ僕に譲って下さい!」とオーナーに頼みこみました。
そして、Leedyが僕の手元に来るまでに時間はかかりませんでした。某スタジオでは、Leedyはまったく不人気で、誰も試奏すらしようとしなかったからです(苦笑)。
まあ、今どき、初心者向けのスネアでも8本ボルト以上が当たり前ですから、6本ボルトのスネアなんて、見向かれもしなくても不思議はありません。「こいつの良さが分かるのは、俺だけさ」ってね(笑)。
家に持ち帰って、セットに入れて叩いたら、ますます気に入ってしまいました。ラディックの402よりもパワーがあるし、リムショットの乾いた音は、ビートルズ初期〜中期のリンゴみたいな感じで、2拍4拍を叩いてるだけで気持ち良い!
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